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#86 米メガバンクの決算まとめ, 誰も銀行をディスラプトできていない?, CFPBが全ての業務をストップ - WorldFintechNews2025年2月

February 17
56 mins

Episode Description

# タイムスタンプ

(1:22) 米メガバンクの決算まとめ

(29:00) 誰も銀行をディスラプトできていない?

(41:21) CFPBが全ての業務をストップ


# トピックス

米メガバンクの決算まとめ

米国の主要メガバンク6社(JPモルガン・チェース、バンク・オブ・アメリカ、シティグループ、ウェルズ・ファーゴ、ゴールドマン・サックス、モルガン・スタンレー)の2024年通年決算が出揃いました。

2024年、米国の銀行株は好調に推移。銀行株の代表的な指標であるKBW銀行指数(BKX)は、年間で33%上昇し、S&P500を9.4ポイント上回るパフォーマンスを記録し、2016年以来最大のアウトパフォームとなりました。

各行に共通する傾向として、特に投資銀行部門が成長を遂げました。利下げや株価の上昇が追い風となり、M&AやIPOなどのディールフローが活発化したことが大きな要因とされています。一方で、リテール部門も予想を上回る業績を記録する銀行が多く、各社のCEOも好調な決算に対して前向きなコメントを発表しました。

今回は、各銀行の主要な数値とトピックについて詳しく見ています。


誰も銀行をディスラプトできていない?

2020年以降、スタートアップ投資は急増し、コロナ禍の財政出動による消費の拡大、クレジットカードの貸付残高の増加、さらに利上げによる高利回り口座の普及など、Fintech業界にとっては追い風の状況が続いていました。しかし、2025年現在、預金やクレジットカード市場で既存メガバンクは堅調に成長を見せています。

メガバンクも近年、デジタルサービスの強化を進めており、Fintech企業が強みとしていたUI/UX面での優位性が縮小しています。この結果、Fintechが銀行をディスラプトすることは想定よりも難しい状況となりつつあり、Fintechが銀行業界をディスラプトすることの難しさが強調される結果となりました。

https://www.popularfintech.com/p/no-one-is-disrupting-banks


CFPBが全ての業務をストップ

2025年1月、新たに発足したトランプ政権は、大統領就任翌日に消費者金融保護局(CFPB)のロヒト・チョプラ局長を解任し、行政管理予算局長官のラッセル・ボート氏を局長代理に任命しました。

2月9日、ボート局長代理はCFPBの全職員に対し、すべての業務の中断と出社禁止を命令。さらに、イーロン・マスク氏が率いる「政府効率化省(Department of Government Efficiency, DOGE)」がCFPBの運営を掌握し、同局は一時的に閉鎖されました。

CFPBは2011年、エリザベス・ウォーレン氏を中心に民主党政権下で創設され、金融規制の強化や消費者保護を目的としていました。しかし、トランプ政権は金融規制緩和を推進し、CFPBの独立性を疑問視する姿勢をとっており、トランプ大統領の公約にもCFPBの閉鎖が掲げられていました。

2011年以降、長年政争の対象となっていたCFPBが今後どうなるのか。大手Fintech企業の規制や、オープンバンキング規則へも大きく影響する可能性が高いトピックだけに、大きな注目が集まります。

https://www.pymnts.com/news/regulation/2025/with-cfpb-closed-open-banking-awaits-next-steps/

https://openbanker.beehiiv.com/p/deletethecfpb


# 話し手

瀧 俊雄

執行役員 グループCoPA(Chief of Public Affairs) 兼 Fintech研究所長

https://twitter.com/sutebuu⁠⁠⁠⁠⁠⁠⁠


廣瀬 明倫

パブリック・アフェアーズ室 / Fintech研究所リサーチヘッド


小林 豪

https://twitter.com/GOU_0013⁠

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